2009年01月10日

書評:壊れゆく日本へ

 毎土曜日は書評の日。
 
 きょうご紹介するのは、西丸震哉著『壊れゆく日本へ』です。
 
 
 
 ま、ぶっちゃけ言っちゃえば。ファンなんですよ、僕。
 西丸さんの本は、昔からかなり読んでいるし、どれも大好きなんです。
 (前に一度、書評でも取り上げました)
 
 しかし、なんといっても年が年なので(西丸さんは現在85歳)、
 もう新刊は出さないだろうな・・・と思っていたら。
 
 今年、本を出しているというのを知って、嬉しくなって買っちゃいました。
 
 
 それが、今日ご紹介する『壊れゆく日本へ』。
 
 
 何か一貫したメッセージを伝えてくる本というのではなく、
 雑誌に連載していたエッセイをまとめた本です。
 
 だから、今までの著書に比べて、劇的に新しいことがある、
 というものでもないんですが。
 
 最近の話題を扱っているので(BSEとか)、
 西丸さんの著書を読んだことの無い人にとっては、
 一番とっつきやすいものに仕上がっていると思います。
 
 
 エッセイ集だから、どう紹介したらいいか、難しいんですが・・・
 (だって、一つのテーマについて書いている本ではないから)
 
 
 この人の本を読んでいると、
 「ものの見方」というのは、その人の「生き方」そのものなんだな、
 ということを、強く感じさせられます。
 
 
 ここで自分の例を挙げるのも、恥ずかしいんですが。
 
 
 僕は、よくメルマガの読者さんから「面白いものの見方だ」とか
 「世の中をナナメに見ている」みたいな評価をいただくことがあります。
 
 でも。
 
 本人(僕)は、「まっすぐ」見ているつもりなんですよ。
 
 僕は、あえてナナメに見たり、ひねくれてものを考えたりしているのではなく、
 自分的には「当然」だと思うことを書いているわけです。
 
 いたって、正直に、まっすぐとものを見ているつもりなんです。
 
 でも、生き方が違う人から見れば、それが「面白いものの見方」となる。
 
 何の因果か、僕が送ることになっている「超都会暮らし→超田舎暮らし」という
 生き方が、あまり他に無い「生き方」だからこそ、
 違う「ものの見方」が出来る、ということだと思うのです。
 
 
 
 そういう点から、この西丸さんの「生き方」を見ると。
 
 
 
 現代の世の中で、こんなすごい生き方をした人が、
 よくもまぁ存在したものだと、感心してしまいます。
 
 それくらい「普通じゃない」人生を送っている人。
 だからこそ、唯一無二の「ものの見方」が出来ると思うのです。
 
 
 手抜きして、wikiから経歴を抜き出し、適当に編集させてもらいますと。
 
 
  《西丸震哉》
 
  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 
  西丸 震哉(にしまる しんや、1923年9月5日 - )は、
  日本人の食生態学者、エッセイスト、探検家、登山家。

  東京生まれ。関東大震災の直後に生まれたので、
  父親が「震哉{ふるえるかな}」と、命名したという。
  
  母方の祖父の弟が島崎藤村。
  兄に西丸四方と島崎敏樹(共に精神医学者)がいる。

  東京水産大学製造学科卒。山登りが好きで仕事と趣味で、
  若い頃は毎年100日は山にこもったという。

  大学卒業直後、釜石市の岩手県水産試験場勤務を経て農林省入省し、
  初代農林水産省食料研究所官能検査研究室長をつとめ、
  日本国内・国外各地に探検旅行をして、食糧危機や文明破局論を唱え続けた
  異色官僚として有名であったが、1980年に自主退官。

  台湾山脈、パプアニューギニア、アマゾン、アラスカ、南北両極圏など
  世界の秘境を踏破。
  
  それらの調査から「食」を通じて人間の行動様式を研究する
  「食生態学」を確立し、自ら食生態学研究所の所長として現代社会の
  異常性に警鐘を鳴らし続けている。
  さらに科学、医学、天文など幅広い分野に精通するマルチ人間。

  若い頃から鮮明な幻覚を見る事がよくあり、幽霊やいわゆる超能力現象に
  興味を示し、科学者として可能な限り客観的な記録や解析を行おうと努めた
  (「未知への足入れ」、「山だ原始人だ幽霊だ」、「山とお化けと自然界」
  など)。
  
  さらに、登山中や農林水産省勤務中に経験した動物の珍しい行動
  (タコが陸上に上がり、大根を引き抜く)も記録している(「動物紳士録」、
  「山歩き山暮し」など)。

  また、作詞作曲から絵画まで手がける異能ぶりも示している。
  現在も日本旅行作家協会常任理事のほか日本山岳会役員、
  日本熱帯医学協会顧問などをつとめる。
  上田哲・立川談志と交流があり、老人党東京の代表を3人で行っている。


 と、いうような人なんですけれどね。
 
 パプアニューギニアの未開民族と仲良くしたり、南極探検したり、
 その一方で作曲だとかもしたり、でも本業は官僚さんだという。
 
 ま、わけのわかんない人なんですよ。
 一言で「この人は○○です」と、説明できる単語の無い人。
 
 
 正直、本で書かれている内容というのは、
 一般から見れば、かなりぶっ飛んでいることも多いと思います。
 
 ただ、普通では見ることの出来ない方向からの「ものの見方」を
 教えてくれる人だとも、思うんです。
 
 
 まぁ、僕のメルマガを面白いと思ってくれる人だったら、
 絶対に面白く読んでいただけると思いますよ。
 
 専門が「食生態学(本人が創設した学問分野なんだけれど)」だけあって、
 「食」に関する話題は、多いです。
 
 1日2食のすすめだとか、食品添加物の話だとか、
 食品に生えるカビの話、離乳食の話などなど。
 
 あ、タイトルは「滅びゆく日本へ」なんてものですが、
 ま、内容は「食」や「環境」に関するエッセイ集です。
 
 あと、この「滅びゆく日本へ」は、はじめての人にも
 取っ付きやすいと思いますけれど、初期の本は、
 さらにぶっ飛んでいますから、あまりオススメできません。
 
 この人の本を読みたいのなら、現代に近いものから、
 さかのぼっていくほうが、取っ付きやすいです。
 
 
 ま、そんなこんなで、ぜひ読んでみてよ、という話でした。





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posted by 加藤のどか at 15:21| 高知 ☀| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月03日

書評:森田光徳聞書 好信楽

 年末年始シリーズの途中ですが、土曜日は書評の日。
 
 きょうご紹介するのは沢辺克己著『森田光徳聞書 好信楽』です。
 
 
 シャボン玉石けんという会社。ご存知ですか?
 http://www.shabon.com/
 
 
 アタックとかトップとかいう「普通の洗剤」を使っている方ではなく
 「洗濯石けん」を利用している方なら、ご存知かと思います。
 
 シャボン玉石けん株式会社は、
 ≪日本の石けんのパイオニア≫と言われている会社。
 
 そして、この会社の、事実上の創業者と言われている方が、森田光徳氏。
 
 きょうご紹介する『森田光徳聞書 好信楽』は、
 森田氏が、どうして「石けん」にこだわった製品を開発するに至ったかを、
 森田氏の人生の歩みと共に紹介してくれる一書です。
 
 
 
 そもそも、洗剤は大きく2種類に分けることができます。
 
 一つは、アタックやトップに代表される、合成洗剤。
 一般家庭で使われている90%以上は、こういう洗剤ですね。
 エリエール、ボールド・・・皆さんが知っている洗剤は、ほとんど含まれます。
 
 もう一つは、いわゆる「ただの石けん」。
 小学校の手洗い場で、ミカンの網の中に入っていたアイツです。
 洗濯石けんとしても、利用されていますね。
 
 自分の家で使っている洗剤が、どちらか知りたければ、
 裏面の表示を見れば一発です。
 
 「石けん」と明記していなければ、石けんではありません。
 
 
 
 実は、もともと、森田氏の会社は「合成洗剤」の、大手卸売り業者。
 石けんなんていうものは、一切扱っていなかったんです。
 
 福岡で合成洗剤を扱う、大手会社だったんです。
 
 そんな森田氏の会社が石けんを扱うようになるキッカケは「鉄道」でした。
 
 
 
 時は、1971年(昭和46年)。
 
 当時、合成洗剤の大手取引先の一つであった「国鉄」から、
 こんな注文が舞い込んできました。
 
 
 「無添加の粉石けんが欲しい。何とかならないか」
 
 
 国鉄は、森田氏の会社の、超お得意様です。
 
 国鉄職員向けの売店で、生活必需品である「洗剤」を
 大量に販売させてもらっていたのです。
 
 当時、会社の発展に「国鉄」は、無くてはならない存在でした。
 
 
 
 しかし、それまで国鉄に販売していたのは、すべて「合成洗剤」。
 
 というか、当時の森田氏の会社では、合成洗剤以外は
 扱っていませんでした。当然、無添加石けんなんて、聞いたこともない。
 
 なのに、国鉄から「無添加石けんが欲しい」という注文がやってきた。
 
 一体、何に使うのかと尋ねたところ。
 国鉄からの答えは「機関車の清掃に使う」とのこと。
 
 
 「合成洗剤で機関車を洗うと、さびが早く出る。
  調べた結果、無添加の粉石けんなら、さびが出ないはず」という話でした。
  
 
 なぜ、合成洗剤だと機関車がさびて、石けんだとさびないのでしょうか?
 
 
 無添加石けんの特徴の一つは、水で流したときの、泡切れの良さだそうです。
 
 片や、合成洗剤の多くは「石油」を原材料としているため、
 簡単に水で洗い流すことが出来ません。
 
 洗剤が機関車に残留してしまい、残った洗剤が機関車の金属に浸透し、
 さびを発生させているということだったのです。)
  
  
 
 この注文を、森田氏は二つ返事で引き受けます。
 
 何も「無添加石けんは環境に良いから!」なんて思いがあったワケではなく。
 発注された金額が、あまりに膨大なものだったから・・・だそうです。
 
 
 
 下請け工場に何度もお願いし、大変な苦労の末、
 国鉄から発注された「無添加石けん」を、何とか開発した森田氏。
 
 
 
 この「機関車を洗うための石けん」を、ふとした思い付きで、
 ちょっと家に持って帰り、洗濯に使ってみることにしました。
 
 そういえば、昔は合成洗剤なんて無く、
 すべて石けんで洗濯していたんだから、この「機関車用石けん」は、
 ひょっとしたら洗濯にも使えるんじゃないか?
 
 そんな思いで、何気なく、家庭での洗濯に使い始めたそうです。
 
 

 ところが。粉石けんを使いはじめて、1週間ほど経ったころ。
 
 
 
 森田氏の体に、異変が起きました。
 
 
 
 森田氏は、もともと、体に湿疹が多くできる体質だったそうです。
 皮膚科に診てもらっても、原因は不明。
 
 温泉療法なども試してみましたが、一向に効き目がありません。
 梅雨時になると、全身が痒くて痒くて、仕方なかったそうです。
 
 
 それが、洗濯に粉石けんを使うようになってからというもの、
 ぱったりと湿疹が出なくなってしまった。
 
 
 原因は分からないけれど、その後、
 再び合成洗剤で洗濯された衣類を着ると、湿疹が出てしまう。
 
 
 
 合成洗剤は、機関車の機体をさびさせたけれども、
 ひょっとして、人間の体にも何か影響しているのではないか?
 
 
 
 森田氏の会社は、合成洗剤の卸売り業者。
 
 もしかすると、自分が長年苦しんできた湿疹は、
 合成洗剤が原因だったんじゃないだろうか?
 
 そう考えた森田氏は、合成洗剤についての書物を読み漁ります。
 
 
 
 独学で、合成洗剤や石けんについて、一から学びなおした結果。
 
 森田氏の結論は、次のようなものでした。
 
 
 
 合成洗剤の販売を、一切やめること。
 そして、無添加石けんのみの販売を、行うこと。
 
 
 
 ここですごいのは、無添加石けんの販売を「始めた」ことよりも、
 それまで会社の主力商品だった合成洗剤の販売を「やめた」こと。
 
 当然、それまでの主力商品を一切やめるんですから、
 経営的には、大変な苦労が続きます。
 
 この後、無添加石けんの販売が軌道に乗るまで、
 森田氏は大変な苦労を強いられることになります。
 
 主力である合成洗剤の販売をやめることは、
 経営的には、正しくない判断なのかもしれません。
 
 
 でも。
 
 
 もし、そこで「合成洗剤」の販売を続けながら、
 新商品として「無添加石けん」もやる、ということになれば。
 
 果たして「無添加石けん」は、
 今日の「シャボン玉石けん株式会社」のような大事業になり得たか?
 
 ならなかったんじゃないか。とも、思うんです。
 
 
 
 いい商品を売りたい。
 これは、当然の判断。
 
 しかし「悪いと思うけれど、売れる商品」を売らないのは、
 大変な決断だと思うのです。
 
 無添加石けんのみを販売すると決心した森田氏は、
 大変な苦労の末に、無添加石けん事業を完成させます。
 
 その根本にあった心構えは「売ること」よりも「売らないこと」
 だったのではないか。
 
 そんな森田氏の人生、そして、石けんの何たるかた分かる一書。
 
 『森田光徳聞書 好信楽』です。



 

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2008年12月27日

書評:週2日だけ働いて農業で1000万円稼ぐ法

 土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

 きょうご紹介するのは、
 堀口博行著『週2日だけ働いて農業で1000万円稼ぐ法』です。
 
 
 まず、著者の方がどんな人物か、さくっと説明しますと。
 
・実家は北海道の農家さん
  ↓
・家の事情で、実家の農家に帰ることになる
  ↓
・サラリーマンを続けながら、土日だけ農業をする生活
  ↓
・労働力は、自分(週2日)と、母親と、パートさんが一人
  ↓
・野菜栽培を中心に、1年目は利益400万円、
 2年目は600万円、3年目は1000万円を、農業だけで稼ぎ出す
  ↓
・その経験をもとに、本を出版した(今ここ)


 という方ですね。
 
 農業系の本の中では珍しく「ビジネス」の視点から書かれた本です。
 
 
 ちょっと農業の勉強をした方ならば分かるでしょうけれど、
 一般のビジネス書のような「農業本」って、ほとんど無いんですよ。
 
 
 農業系の本となると、昔ながらの「農業技術書」みたいな、
 全く読む気の失せるような教科書のような本か。
 
 もしくは、有機無農薬農業と、ちょっとした自然哲学を織り交ぜて、
 あいだみつを風味に仕上げたロハス本か。
 
 
 農業を、きちんと「ビジネス」の視点から捉えた本というのは、
 僕が知る限り、杉山経昌さんの『農で起業する』シリーズくらいしか、
 ありませんでした。(これは以前に土曜の書評で紹介したことがあります)
 
 
 この『週2日で1000万円』は『農で起業する』シリーズに次いで、
 いろいろ、うなずかされるところの多かった農業本。
 
 
 といっても、『農で起業する』で提唱されているのが、
 SOHOのような、超スモールビジネス農業なのに対し。
 
 『週2日で1000万円』で提唱されているのは、
 どちらかというと「昔ながらの農業を、きちんとビジネス的に
 捉え直したら、儲かるようになりました」という感じの、農業です。
 
 具体的に言えば『週2日で1000万円』では、
 直販での販売は薦めず、農協出荷だけに絞ったやり方を提唱しています。
 
 『農で起業する』が、直販一本で出荷していたのとは、大きく違います。
 
 もっとも、この違いというのは、
 『農で起業する』の杉山氏は新規就農者であり、
 『週2日で1000万円』の堀口氏は農家の息子だという違いから、
 由来する部分が多いと思います。
 (すいませんね、みんなが『農で起業する』を読んでいる前提で書いて)
 
 
 
 実際、『週2日で1000万円』では、僕の思う「新規就農の方法」と、
 いくつか同じことを推奨している部分も、あります。
 
 共通点を挙げると
 
 
・農業フランチャイズには、加盟してはいけない

・農業研修は受けてはいけない(農家でアルバイトをすれば十分)

・作業を積極的にアウトソーシングする

 
 なんてことは、僕も100%賛同しますね。
 (その理由は、本を読んでください)
 
 
 逆に、賛同できないところとしては
 
・農協出荷一本に絞るべき

 というところ。
 
 
 もっとも、これは、僕が住んでいる地域(高知県山間部)が、
 極端に「弱い農協」の地域だということも、あるでしょう。
 
 
 ご存知ない方もいるでしょうけれど。
 というか、そのほうが大半でしょうけれど。
 
 
 「農協」っていうのは、一つの大きな組織というより、
 各地域によって、全く別の組織だと思ったほうが正しいんです。
 
 地域によって「販売力の強い農協」もあれば「弱い農協」もある。
 
 で、農協出荷をするということは、
 地域の農協の「子会社」になるようなものなんです。
 
 だから、弱い農協の地域で農業をはじめれば、
 いくら自分ががんばろうとも限界がある。
 
 逆に、強い農協の地域で農業をはじめれば、
 みんなと同じようにやっていても、儲かっちゃう。
 
 そんなイメージなんです。
 
 
 
 著者の堀口氏の実家があるのは、おそらく、
 かなり強い農協のある地域なのでしょう。
 
 有力な栽培品目が設定されていて、農協に出荷するだけで、
 かなり安定した価格で買い取ってくれる。
 
 そういう地域だと「生産」に100%集中して、
 農業をやることができるんですが。
 
 
 
 僕の住む高知県山間部、また、『農で起業する』の杉山氏が参入した
 宮崎県の山奥というのは、(おそらく)農協が弱い地域です。
 
 そういう地域に参入したのであれば、農協出荷という選択肢をとるより、
 直販のほうが、農業で稼げる可能性は、ずっと高いと思うのです。
 
 まぁ、著者の堀口氏に言わせれば、実家を継いだのならばともかく、
 新規参入で「弱い農協」の地域に行く時点で、失敗なんでしょうけれど。。。
 
 
 
 あ、それともう一つ。
 
 
 
 よく、農業を始めるのには1000万円必要だとかいう話もありますが、
 堀口氏の提唱するやり方では、250万円もあれば十分だということ。
 
 僕も、そう思います。
 
 農業って、意外と低資金で始められる仕事なんですよ。
 
 その250万円にしたって、ちゃんとした資金を借りることができれば、
 自己資金0からだって始められちゃいますからね。
 
 
 
 本書の中で説明されている、野菜栽培のテクニックや、
 季節ごとの作業の事例というのは「北海道の長ネギを中心とした野菜栽培」の
 事例であり、ほかにはなかなか応用できないかもしれませんが。
 
 農業をビジネスの視点から考えた、いろいろな提案というのは、
 ぜひとも読んでほしいものです。
 
 一般のビジネス界では「常識」のことも、農業界に持ち込むと、
 とたんに「非常識」になったりするんですよね。
 
 たとえば、自分でやると効率が悪い作業(たとえば、単純な草取り作業)
 なんかは、さっさとパートのおばちゃんなどを雇って、
 アウトソーシングするべきだと思うんですけれど。
 
 農家の中には「農家たるもの、すべての作業を自分で把握し、
 常に畑の状況を観察しつつ、畑と会話するつもりでやらなくてはいけない。
 草取り作業をしながらも、作物の状況を観察し、そこから学べることも
 たくさんあるのだから」なんていうことを言う人もいます。
 
 ま、それも一理あるんですけれど。
 
 「儲け」という観点からいえば、さっさと「草取りが得意」な人を
 雇っちゃったほうが、早い。
 
 そういう、一般のビジネスでは、おそらく「当たり前」とされている
 ことが、農業の世界では、非常識なことだったりするんですよ。
 
 
 
 と、いうことは。
 
 
 
 一般のビジネスの常識を身につけた上で、農業界に参入すれば。
 すっげー効率化して、バリバリ儲けられちゃうんじゃないの?
 
 なんて可能性を、真剣に思わせてくれるんです。この本は。
 
 
 「家庭菜園」をやる人には、決して必要のない本ですが。
 「農業」を目指す人には、ぜひとも読んでほしい本ですね。




 

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posted by 加藤のどか at 15:02| 高知 ☀| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月20日

書評:木立のなかに引っ越しました

 土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

 きょうご紹介するのは、高木美保著『木立の中に引っ越しました』です。
 
 
 反省したんですよ。
 
 
 最近、漫画(カムイ伝)だとか、社会学の本(かくれた次元)だとか、
 ロスチャイルドの本だとか、挙句の果てには聖書だとか。
 
 
 忘れたよ。このメルマガは「田舎暮らしメルマガ」なんだ!
 
 初心忘れるべからず。と、昔の人も言ってます。
 
 ですから、久しぶりに「ザ・田舎暮らし」というべき本を読みましたよ。
 (わざわざアマゾンで買って)
 
 
 
 高木美保著『木立の中に引っ越しました』
 
 
 
 皆さんご存知のメガネ美人、高木さんです。
 今ではすっかり「農業&田舎暮らし」キャラですね。
 
 芸能人といったら、都心の高級マンションに住んで、夜な夜なシャンパン
 片手に、バスローブ一丁で、膝にはアメリカンショートヘアーを抱いて、
 東京の夜景を眺めながら、「菅山、明日の予定は?」とか聞くと、
 「はっ。明日は午前10時にCX入りでございます、旦那さま」なんて
 執事(菅山宗一郎・執事一筋35年、現在68歳)が答えたりするという。
 
 
 俗っぽいイメージを僕は持っているんですが。
 (いや、これはちょっとオーバーに書きすぎた)
 
 
 高木さんをはじめとして、田舎暮らしをしつつ、
 芸能活動もしているという方は、結構いらっしゃるみたいですね。
 
 
 調べてみたところ。
 
 
 島田伸助さん・南こうせつさん・松山千春さん・柳生博さん・
 清水国明さん・田中義剛さん・島田洋七さん、などなど。
 
 あと、芸能人ではないけれど、細川元首相とか。
 (自給自足生活をしているらしい)
 
 いう方々が、田舎暮らしをされているそうです。
 
 
 
 ふーん(゜△ ゜)
 
 
 
 言われてみれば、なんとなく「ぽい」メンツですよね。
 
 どういう共通点か、説明するのは難しいですけれど。
 
 美輪さんが見たら、同じ色のオーラが見えるんじゃねぇか?
 と、漠然と思うような、似た空気がありますよね。
 
 
 
 思えば、今でこそ、高木さんや島田伸助さんをはじめとした
 「田舎暮らし芸能人」というのは、普通の存在になりましたが。
 
 僕が子供のころは、「田舎暮らし」というキャラがついている
 芸能人って、ほとんどいなかったような気がします。
 
 都心でバリバリ働くか、海外で優雅なセミリタイア生活を送るか。
 そんな二択じゃなかったですか、芸能人のライフスタイルって。
 
 「日本の田舎」で、土いじりなんかもするということが、
 芸能人の、一つの「売り」になってきたのは、最近の話じゃないか、と。
 
 思うんですよね。
 
 
 
 既に欧米諸国では「田舎暮らし(カントリーライフとでも言うのか?)」は、
 立派な、一つのステータスになっています。
 
 都会であくせく働くのは、貧しいライフスタイル。
 田舎でのんびりと、自然の中で暮らすのが、豊かなライフスタイル。
 
 価値観が転換していっている、途中だと思います。
 
 
 
 価値観の転換には、何十年かは、かかるでしょうが。
 
 今後、「田舎の価値が増し、都会の価値が下がる」という流れは、
 止めようがないと、僕は思っています。
 
 
 
 日本は、大体、欧米より10年〜20年遅れくらいで、
 同じ価値観の転換が起こりやすいですから、これからが本番でしょうね。
 
 その際に「田舎暮らしをする芸能人」は、
 大きな役割を果たしていくと思います。
 
 
 
 芸能人の仕事(個人的な仕事ではなく、社会的な仕事)は、
 流行を作り出すことですからね。
 
 価値観の転換が起こる場合、一般庶民よりも、
 まず芸能人で起こった流行が、世間にも流れてきます。
 
 そういう意味で、「田舎暮らしをする芸能人」が、普通になってきた
 ということは、かなり、意味のあることだと思うんですよ。
 
 
 
 
 あれ、何の話だっけ (゜▽ ゜)
 
 
 
 
 そうだ、書評ですよ、書評。やべ、忘れてた。
 
 読んでみました。『木立の中に引っ越しました』。
 
 
 
 高木さんは、忙しい芸能生活の中で、体調を崩し、
 自律神経失調症をわずらってしまいます。
 
 そんなときに、選択肢として浮かんできたのが「田舎暮らし」。
 ひとめぼれした地に住居を構え、畑仕事にも、いそしんでいます。
 
 
 そんな、高木さんの日常が綴られたエッセイ風の読み物。
 
 
 非常に読みやすいし、田舎暮らしの雰囲気も伝わってきて、とても良いです。
 
 僕が個人的に「ああ、高木さんのような人でも、そうなるんだな」と
 思ったのが「田舎暮らしでは、お金を使わない」という話。
 
 高木さんは、芸能人という職業ですから、
 東京に住んでいたときには、流行を追って(本人曰く「流行に追われて」)
 洋服を買いまくっていたんですが。
 
 田舎暮らしをはじめてからというもの、洋服を、ほとんど買わなくなったとか。
 
 
 
 実際に田舎で暮らすと、いかに、都会で買っていたものの中に
 「不必要」なものが多かったか、改めて、思い知らされます。
 
 バリバリの芸能人という生活から、180度転換し、
 田舎で土いじりという暮らしを始めた高木さん。
 
 田舎暮らしを考えている人にとっては、
 非常に共感の持てる、読んでいて心が楽しくなるような本です。
 
 ぜひ、読んでみてください。(また、やっつけ仕事になってしまった)




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posted by 加藤のどか at 13:56| 高知 ☁| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月13日

書評:金融のしくみは全部ロスチャイルドがつくった

 土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

 きょうご紹介するのは、
 安部芳裕著『金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った』です。
 
 
 どうも、最近、巷の一部(主にネット)で話題になっている本だそうで。
 流行に乗って、読んでみました。いやぁ、なかなか面白かった。(゜▽ ゜)
 
 
 
 どういう本か、一言で言っちゃえば。
 
 
 
 「ユダヤ陰謀論」ってヤツですね。
 
 「イラク戦争も911テロも原爆投下も太平洋戦争もナチスドイツも
  国連創設もロシア革命もフランス革命も、その裏ではユダヤ人が暗躍
  していて、その中心にいるのがロスチャイルド家じゃぁ! 
  アメリカ大統領ですら、ロスチャイルドの手先に過ぎないのじゃぁ!」
  
 という話。(なんて言うと、ミモフタも無いですが)
 
 
 
 僕は、個人的な好みとして、こういう話が大好きですから、
 (真偽はともかく)読み物としても、最高に面白かったんですが。
 
 「ロスチャイルド家うんぬん」の話よりも。
 この本には、読むべきところがありました。
 
 
 
 それは「お金の本質」についての、話。
 
 
 
 僕ね、恥ずかしながら。
 資本主義社会のニッポンに生まれておきながら。
 
 資本主義って、よく分かんないんですよ。
 
 
 
 世の中には「働かずにも暮らせる身分」の人がいますよね。
 
 例えば、資産100億もっていて、年利1%の預金をすれば、
 寝ていても年収1億円なわけですよね。
 
 その1億円は、どこから出てきているのか? それが、分からない。
 
 そりゃ、銀行に預けたお金は、企業など、より効率よく運用するところに
 貸し出され、そこで生み出された利益の一部が還元されて、
 資本家に戻ってくるという流れは、理解できますけれど。
 
 でも。
 
 「その1億円は、どっから生まれたんだ?」
 
 誰かが、どこかで、1億円を損しているわけでもなさそうだし。
 不思議だったんです。(小学生レベルの疑問かもしれませんが)
 
 
 
 もう一つ。資本主義社会についての疑問。
 
 
 
 それは、GDPの成長率というやつ。
 
 GDPの成長率が、1%くらいだったら「低成長」とかいって、
 「経済が下降気味」だとかいって、問題視されますよね。
 
 ましてや、0%成長や、マイナス成長だった場合には、
 お先真っ暗かのような悲観ムードに覆われると思うんですが。
 
 なぜ、成長し続けなくてはいけないのか。
 
 なぜ、去年と同じではいけないのか。
 
 「マイナス成長が20年連続だから問題」というのなら、分かりますけれど。
 
 マイナスとプラスが、交互に来ていて、
 「ま、毎年このくらいだよね、GDPは」という、0%成長では、
 なぜいけないのか。いつも同じは、なぜいけないのか。
 
 不思議なんですよね。
 
 
 
 そんな、子供のころから漠然と抱いていたけれど、
 まともに考えもしなかった問題に対して。
 
 この本が、明確な答えを出してくれました。
 
 
 
 それは。
 
 
 
 『資本主義の根本は「利子の概念」である』ということ。
 
 
 
 僕的には、この一文で、一気に「経済」が理解できた気がしました。
 それくらい、目からウロコが落ちましたよ。

 一瞬、あれ? コンタクトつけてたっけ? と思いましたけれど、
 ウロコでした。左右の目から、一枚ずつ落ちてきました。

 5年ぶりくらいですかね、ウロコが落ちたのは。
 最近、ウロコがなかなか落ちないから、目が痒かったんですが、
 これでスッキリしました。
 
 ちなみに。僕のウロコ・コレクションは、現在14枚です。
 中学3年のときから集め始めたんですが、まだ14枚しか、ありません。
 
 多い人は、読書に励んで、100枚以上のウロコを落とす人も
 いるそうですからね。14枚とは、まだまだ道のりは長いです。
 
 
 
 ま、目のウロコについては、どうでもいいんですが。
 
 
 
 僕は「利子」というやつが、どうしても不思議だったんですよ。
 
 その「利子」について、この本では、一つの例え話を出すことにより、
 とても分かりやすく解説してくれています。
 
 
 ちょっと長くなりますが、その部分を引用してみましょう。
 (適当に、途中のカット等は、してあります)
 
 
 
 
 (゜▽ ゜)はじまりはじまり
 
 
  あるところに、自給自足をしていて、足りないものは物々交換で
  補っている、100人ほどの小さな農村がありました。
  
  そこへ、どこからともなく、男が現れました。
  
  男は、村人に、あるモノを配り始めました。
  
  
  「これは、お金というものです。これを使えば、交換がスムーズに行えます」
  
  
  さらに男は、野菜づくりが得意な人には、八百屋を。
        狩りが得意な人には、肉屋を。
        釣りが得意な人には、魚屋を。
        料理が得意な人には、レストランを。
        手先の器用な人には、大工を。
  
  それぞれ、各人が得意なお店を開くことを、勧めました。
  
  それまでは、自分の生活に必要なものを、各人がバラバラに
  作ったり調達したりしていたのですが、男が置いていった「お金」を
  交換することにより、それぞれが、自分の好きなことや、
  得意なことを活かして、生活できるようになりました。
  
  
  
  1年が過ぎて。
  
  
  
  再び男が現れ、村人を集めて、こう言いました。
  
  
  「どうです? お金があると便利でしょう?
   申し遅れましたが、私は、銀行家です。
   
   この前、皆さんに、10万円ずつ、お貸ししました。
   来年、また来ますので、それまでに利子をつけて、
   11万円にして返してください。
   
   もし返していただけない場合には、お店の権利をいただくことになります」
   
  
   
  お金のある生活に、すっかり慣れてしまった村人は、
  昔のような自給自足の生活に、戻る気は、ありません。
  
  お金を貸してくれた銀行家に御礼を払うのは当然と、
  利子をつけて返済することを、了承しました。
  
  
  1年が過ぎて。
  
  
  銀行家は、再び、村へと帰ってきました。
  
  「皆さん、約束どおり、利子をつけて、お金を返してください」
  
  銀行家は、100人の村人に、10万円ずつ貸したので、総額1000万円。
  しかし、銀行家へ返すお金の総額は、1100万円。
  
  当然、返済できない人が出てきます。
  
  結局、村人の3分の2が、返済できませんでした。
  
  
 (゜▽ ゜)めでたしめでたし
 
 
 
 
 と、いう話なんですが。
 (かなり省略したので、みっちり読みたい方は、本を買って読んでね)
 
 利子があることによって、お金の役割が
 「財やサービスの等価交換システム」では、なくなっているということが、
 分かっていただけると思います。
 
 利子分のお金は、椅子取りゲームのように、誰かから奪わなくてはなりません。
 
 
 つまり。
 
 
 「利子」の概念がある貨幣システム(今の社会のこと)では、
 経済的な破綻か、環境的な破滅か、どちらかという選択肢しか、ありません。
 
 
 では、このシステムで、いちばん「得」をしているのは、誰か?
 
 それは「資本家」ではありません。
 「資本家」は、村人の中の、裕福な人。
 
 その人は、銀行家にお金を貸して、お金を増やすことはできますが。
 ゼロからお金を生み出すことは、できません。
 
 ゼロからお金を生み出せる、銀行家。
 つまり「お金を印刷できる人」こそが、真の勝ち組であるということ。
 
 
 
 まぁ、本書の内容は、そこから「銀行家」である「ロスチャイルド家」の
 歴史へと、移っていくわけですが。
 
 ロスチャイルドの歴史うんぬんよりも。
 
 僕にとっては、「資本主義の根本は、利子」。
 
 この一文だけでも、十分に、この本を読む価値がありました。
 (ウロコ・コレクションも2枚、増えたことだし)
 (清潔な布に包んで、冷蔵庫に保管してあります)







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posted by 加藤のどか at 13:44| 高知 ☁| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月06日

書評:かくれた次元

 土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

 きょうご紹介するのは、エドワード・ホール著『かくれた次元』です。
 
 
 「田舎暮らしの、どこが良いですか?」
 
 と、問われたならば。
 
 「水がきれい」
 「空気がきれい」
 「広い家に住める」
 
 など、いろいろな答えがありますが。
 
 一つ。
 
 僕的には、かなり「良いこと」と思っているんですが、
 うかつに口にすると、誤解を招く恐れがあるので、
 あまり言わないようにしている「良いこと」があります。
 
 
 それは。
 
 
 
 「人が少ない」こと。
 
 「田舎には人が少ない」ということは、
 大きなメリットであると、僕は思っています。
 
 
 
 普通、「人が少ない」というのは、マイナスに捉えられます。
 
 
 賑わっているほうがいい。
 都会のほうが、いろんな人がいて、楽しい。
 だから田舎も、必死に移住者を募集したりする。
 
 という、世間の常識がありますが。
 
 
 
 僕は、嫌なんですよね。
 
 誤解されると思いますが、誤解を恐れずに言いますよ。
 
 
 
 「人と会うのって、嫌じゃないですか」(゜△ ゜)
 
 
 
 いろんな人がいるのって、ストレスですよね。僕は、嫌。

 人ごみに揉まれるなんてのは勿論、
 知らない人と会うとか、話すとか、触れ合うだとか。
 (触れ合うってのは、変な意味じゃなくて、満員電車とかで)
 
 それって、嫌でしょう。
 
 
 
 僕、大人数での集まりとか、嫌いなんですよ。
 知らない人ばっかりだし、すごくストレスです。
 昔から、飲み会とかが、大っ嫌いです(就職しなくて本当に良かった!)
 
 
 
 なーんてことを言うと。
 
 世間的には「協調性が無い」とか「社会性が無い」とかいって、
 変な目で見られるでしょうが。
 
 はい。僕、協調性無いですよ。
 みんなで集まったり、わいわい騒いだりするの、嫌いですもん。
 
 
 
 と、ぶっちゃけたので。
 自己フォローしておきますと。
 
 
 
 人と会うのは「楽しい」ことでもあります。
 
 ときどき、読者さんから「一度お会いしたいです」なんて
 メールをいただくこともあるんですが。
 
 そういうのは、とても光栄ですし、楽しいことです。
 
 ただ、心の中を分析すると、楽しい感情の底のところに、ベースとして、
 「人と会うのはストレスである」という気持ちが、あるのです。
 
 (フォローしますが、そういう気持ちがあるからといって、
  人と会うのが嫌いということじゃないんですよ)
  
 (「会いたいか、会いたくないか」と二択なら、会いたいわけです。
  このへんの微妙な乙女心を察してほしいのである)
 
 
 
 ですから。
 
 
 
 「田舎には人が少ない」というのは。
 僕にとっては、とても良い「田舎暮らしのメリット」なのです。
 
 適度な人口密度を、感じることができるのです。
 
 
 
 そういう気持ちの、一つの裏づけをしてくれるのが、
 きょうご紹介するエドワード・ホール著『かくれた次元』です。
 
 「人間の社会的距離」というテーマで書かれた本なのですが、
 一つ、面白い実験が紹介されています。
 
 ネズミを使って「人口密度(鼠口密度)」と
 ストレスの関係を調べた実験です。
 
 
 
 ネズミを、適度な人口密度の生態系(田舎のような環境)と、
 過剰な人口密度の生態系(都会のような環境)で飼育したときに、
 どのような変化が起こるのか。
 
 それを、ネズミを何世代にもわたり飼育し、観察した実験です。
 
 
 ここでは、人口密度以外の条件は、すべて同じにしてあります。
 
 生きるのに不便があるほどの密度ではないし、
 餌も水も、十分にある。体も十分、動かせます。
 
 ネズミにすれば、肉体的には心地よく暮らせる状態にあり、
 「周りに人(ネズミ)がいる」という、心理的なストレスのみが違う、
 という状態に、あるわけです。
 
 
 
 さてさて。
 
 
 
 実験結果が、どうなったかというと。
 
 適正な人口密度(自然界の、普通のネズミのコロニー程度)のネズミは、
 健康的に、何の異常行動もなく、生きて、老いて、死んでいったのですが。
 
 過剰な人口密度のネズミたちには、異常行動が頻発したのです。
 
 
 ・交尾のとき、雄ネズミは、メスネズミの首に2〜3秒噛み付くのだが、
  過剰な密度のネズミでは、数分間も噛み付く雄ネズミが見られた。
  
 ・雌雄や、老若の区別なく、発情する雄ネズミが出現した。
 
 ・社会的交渉、性的交渉から完全に退くネズミが出現した。
 
 
 等の、人口密度が低いコロニーでは見られなかった行動が、出現したのです。
 
 
 
 これを、平たく、人間的に言えば。
 
 
 
 DV夫・家庭内暴力・同性愛・ロリコン・熟女好き・引きこもり・不能
 
 等の行動をするネズミが出現したということです。
 
 その原因は、肉体的なものではなく、
 「人口密度が高い」という心理的なストレスだけだったのです。
 
 
 
 だから人間にも当てはまる!
 と、即断することは出来ないまでも。
 
 一つの指針には、なり得る実験結果だと思います。
 
 
 
 皆さん。
 
 休日に、1日、渋谷の雑踏を歩くのと。
 田舎の森林の中を、ピクニックするのとでは。
 
 体に、どのような違いが出るでしょうか?
 
 肉体的には「1日歩く」という、同じ行動であっても。
 
 人ごみの中を歩けば、どっと疲れ。
 森林の中を歩けば、かえって元気が出るのではないでしょうか。
 
 我々は日常的に、知らず知らずのうちに、
 「人」からのストレスを、受けていることがあります。
 
 「人口密度」のストレスです。
 
 
 
 そして、僕が恐ろしいと思うことは。
 
 慢性的なストレスの中にいると、
 自分ではストレスを感じていることに気づかないということです。
 
 
 
 田舎者が、東京の雑踏に行けば。
 
 満員電車に目を丸くし、疲労困憊し。
 渋谷や新宿の雑踏に揉まれ、疲労困憊し。
 
 体力を使い果たしてしまいます。
 
 しかし、生まれてからずっと、そのような環境にいる都会人にとっては、
 満員電車や雑踏なんて、当たり前。
 
 「嫌」ではありますけれど、ただ、それだけ。
 
 「人ごみがストレスになり、健康や精神に影響を及ぼしている」
 なんていうことは、考えないと思います。
 
 
 
 自覚できるストレスならば、対策もするし、それほど怖くないんですが。

 自覚できない、ストレスと思っていないストレスのほうが、
 ずっと人間を蝕んでいくと思うのです。





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2008年11月29日

書評:カムイ伝

土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

きょうご紹介するのは、白土三平著『カムイ伝』です。


ご存知の方はご存知、知らない方は知らないでしょうが。(当たり前)

来年には「カムイ外伝」が、松山ケンイチ主演で映画化されるそうです。
http://www.kamuigaiden.jp/
↑まだトップページしか公開されていないけど。

カムイ伝は、今のところ「第一部」が完成し、「外伝」が完成し、
「第二部」を連載中なのですが。
(連載開始から40年。完成まで死ぬなよ白土三平)

僕が紹介したいのは「カムイ伝 第一部」。
(映画化されるのは「カムイ外伝」)

江戸時代の農民を中心とした、壮大なスケールの物語です。



あ、言い忘れましたが。

マンガです。



さて。

マンガとはいえ、全部合わせると100巻近くにもなる、
超壮大な物語ですからね。説明するのが難しい。

うーん、どう説明するべきか、カムイ伝を・・・

と、思っていたら。頼りになるアイツがいるじゃないですか!


ウィキペディア兄貴!


助けてよウィキペディア兄貴! カムイ伝について教えてよ!(゜▽ ゜)




【カムイ伝】
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A0%E3%82%A4%E4%BC%9D

『カムイ伝』(カムイでん)は、白土三平の長編劇画。
1964年から1971年まで月刊漫画ガロに連載された。
のちに週刊少年サンデーを経てビッグコミック誌上に続編『カムイ外伝』、
そしてその続編『カムイ伝 第二部』が描かれている。


概要:

士農工商に属さない最下層に位置する人々の視点から
江戸時代の階級制度・生活・風習・歴史・農民の迫害等を描いた作品。

発刊当時、唯物史観者(マルクス主義史観者)からは
「江戸時代の文献を読む前にカムイ伝を読破すべし」とまで
言われるほど支持され(同和教育の副読本)、唯物史観の教科書視もされた。


あらすじ:

江戸幕府により厳しい身分差別が行われていた時代。日置藩に三人の若者がいた。
非人の子・カムイ、下人の子・正助、武士の子・竜之進である。

カムイは奴隷身分から脱却を計るため剣の道を極めようとするが、
はからずも忍の道に進む。
やがてカムイは「抜け忍」として終わりのない逃亡の日々を送ることになる。

正助は百姓になるため勤勉な毎日を送る。
百姓の生活向上のため尽瘁するが、その前途は多難であった。

竜之進は武士という階級制度に疑問を持ち、浪々の旅を送っていく。

三人の若者は社会権力にぶつかり、苦悩し、成長し、
それぞれの立場が複雑にからみ、物語は進む。




はい。っていう感じの話です。カムイ伝。

便利だねぇ、ウィキペディア。1分でこれだけ書けた(コピーできた)。
こりゃクセになっちゃいそうだねぇ。(゜▽ ゜)


なぜ、これをオススメ本として紹介したいかというと。


僕が知っている中で、最も「日本の農民」の姿を書き切った作品こそが、
白土三平の「カムイ伝(第一部)」であるからと、思うのです。


巷には、掃いて捨てるほどの「時代劇」がありますが、
「農民」が主人公の物語って、ほとんど無いですよね。

ほとんどの時代劇って「超特権階級」であった、
お殿様だとか、お姫様だとかの視点から、描かれるじゃないですか。

篤姫しかり。風林火山しかり。功名が辻しかり。

江戸時代の大多数であったはずの「普通の農民」から
描かれている物語って、ほとんど無いと思うんです。
(落語は「庶民」の物語なので近いですが、農民というよりは「町人」ですし)

僕が知る限りでは。
カムイ伝以外では唯一、黒澤明の『七人の侍』が、
すっげーリアルに「昔の農民」を描いているとは思います。
本物の「百姓」を描き切った作品だと思います。
(『七人の侍』は、見たことない人は、ゼッタイ見たほうがいいです。
 ただ、必ず【DVDで借りて、日本語字幕を入れながら見ること】。
 当時の録音技術が悪いので、台詞が聞き取りにくいので)



『カムイ伝 第一部』では、虐げられて、ずるがしこくて、意地汚くて、
卑屈で、カッコ悪くて、くそ真面目で、でも頑張って生きている。

そんな江戸時代の農民の姿が描かれています。

そして。僕が思うに。

その農民の魂というのは、現代にまで、
脈々と生き続けているのではないか。

と、思うのです。



田舎には「おれで十二代目の百姓だ」みたいな農民が、普通にいます。

十二代ということは、一世代30年と考えても、
30×12=360年の歴史。2008−360=西暦1648年。

江戸時代真っ只中の1648年ごろから、21世紀の2008年まで
一つの「土地」に根付いて生きている農家さんは、多いのです。

というか、田舎では、それが「普通」だったりします。

江戸時代の出来事も、現代まで、脈々と生き続けていると思うのです。



僕は、浮き草のような人生なので(名家の何代目とかでもないし、
さかのぼってもヒイバアチャンくらいまでしか分からないし)、
「土地」だとか「家の歴史」だとか、そういう事柄には縁が無い人ですが。

カムイ伝を読むと、日本の農業(というか、百姓)の歴史は、
こういう歴史の積み重ねの上にあるのか、と、はっきりと理解できます。



例えば。

小さな田んぼを集約させて、効率の良い大規模農業に転換しよう!

という話は、よく聞きますが。

多くの農民は、自分の土地を差し出すことに反対するし、
「先祖代々の田んぼを、おらの代で売り渡すわけにゃいかねぇ・・・」
なんて台詞が、普通に出てきます。

そう聞くと、農水省のお役人方は
「全く、話の通じないジイサンだな。効率の良い農業をやらないと
 21世紀のグローバルな世の中で、生きていけねぇんだよ」
なんて思うのかもしれませんが。

カムイ伝を読んでみれば、なぜ、ジイサンの口から
「先祖代々の土地を・・・」という台詞が出てくるのか。
その台詞に、どれだけの重みがあるのか。
土地のために、どれほどの百姓が苦労してきたのか。

はっきりと理解することが出来ます。



カムイ伝は、農業を知れる本では、ありません。

農民を知れる本とも、ちょっと違います。

今の農業をささえる、多くの農家。
その根本にあるであろう、百姓の魂。
そして、百姓の魂が、今も根付いている田舎の土地。

田舎や農民の、根本にある理由を、最も理解できる物語が。

『カムイ伝 第一部』だと思います。





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posted by 加藤のどか at 15:29| 高知 ☀| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月22日

書評:塩屋さんが書いた塩の本

土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

きょうご紹介するのは、松本永光著『塩屋さんが書いた塩の本』です。


何週間か前に。

メルマガの下の欄(本文ではないところ)で、
シャンプーについての話を書いたところ。

読者の方から「私は塩で髪を洗っていますよ」
というメールをいただきました。


ほう。塩とな。(゜o ゜)


そういえば、塩を洗剤代わりに使うとか、塩風呂に入るだとか、
いろいろ「塩」に関する噂は聞いたことがありますが。

噂を聞いているだけで、塩なるものにどういう力があるのか、
改めて自分の脳味噌を検索しなおしてみると、ほとんどデータがありません。

「塩=しょっぱさの素」ぐらいのイメージです。情けないことに。

ちょいと興味が湧いてきましたので、早速本を一冊、買ってみました。


それが、きょうご紹介する『塩屋さんが書いた塩の本』。


身近な存在であり、必要不可欠な存在ながら、
普段あまり意識したことのない「塩」についての一書です。



著者の松本氏は、『塩屋さんが書いた塩の本』のタイトル通り、塩屋さん。

それも、皆さんゼッタイご存知の、超大手の塩屋さん。
「ハ・カ・タ・の・塩!」の社長さん(創業者)です。
塩の、プロ中のプロの人です。



塩とは何ぞや。と、問われたときに。

中学校の化学の授業の記憶を、
まだ脳味噌からアンインストールしていない人ならば。

「塩とは、塩化ナトリウム。NaClのことである」

と、答えるかもしれません。

中学校の期末試験ならば、これで○がもらえるのかもしれませんが。
実際には、塩=塩化ナトリウムではありません。


塩の「主成分」は、たしかに塩化ナトリウムです。

辞書を引くと


しお〔しほ〕【塩】
塩化ナトリウムを主成分とする塩辛い味の物質。


と、あります。

あくまで「主成分」なんですね。
塩≒塩化ナトリウムであり、塩=塩化ナトリウムではないんです。

空気の主成分が「窒素」であるからといって、
空気=窒素ではないのと、同じようなことですね。



では、塩化ナトリウム以外に、塩には何が含まれているかというと。
マグネシウム・カリウム・カルシウムなどの、さまざまな成分が含まれています。

これを通常「にがり」と呼びます。
「にがり健康法」などの「にがり」ですね。豆腐を固める「にがり」です。

塩の中の塩化ナトリウム以外の部分が、にがり。
塩化ナトリウム+にがり=塩、というわけです。



従来の塩とは、多量に「にがり」を含んだものでした。

本書によれば、明治時代の「塩」に含まれる「塩化ナトリウム」は、74%。
たったの74%です。のこりの26%は「にがり」だったんですね。

それが時代を経るにしたがい、純度の高い塩化ナトリウム抽出技術が開発され、
「にがり」の割合は、下がっていきました。

現在、最も多く消費されている「塩(普通の塩)」の
塩化ナトリウム割合は、99.9%%近くになります。



塩化ナトリウム以外の、にがり分が多量に含まれる塩を「自然塩」。
99.9%が塩化ナトリウムの塩を「精製塩」と呼びます。


では。

「自然塩」と「精製塩」は、どのような違いがあるのでしょうか。

こんな実験があります。



アサリに砂を吐かせるために「塩水」を使うということは、
料理をやる人ならば、ご存知だと思いますが。

この「塩水」を、「精製塩水」と「自然塩水」にした場合。
どのような違いが現れるのでしょうか。

実験したところ。


【自然塩】からつくった塩水に入れたアサリは、
数分のうちに塩を噴き上げはじめました。

中には、1メートル近くも塩を飛ばし、
あたりを水浸しにしてしまうようなアサリも出現します。

一方。

【精製塩】からつくった塩水に入れたアサリは、
20分以上経ってからも、ほとんど塩水を噴き上げませんでした。

一見、同じような「塩水」ですが、
アサリにとっては、大きな違いのある2種類の塩水なのです。

※サイト下部に実験写真
⇒ http://www.nichienken.org/siohyakka/hyakka5_aji.html



精製塩と自然塩の違いは、実際になめてみればハッキリと分かります。

精製塩は、ピリピリするような、痛いしょっぱさがあります。
自然塩は、まろやかな、少し甘味のあるようなしょっぱさです。


これは、味覚が鋭い人でなくとも分かります。


スーパーで、普通の「食卓塩」と、ちょっとお高い「海の贈り物」みたいな
名前のついた自然塩を買ってきて比べれば、誰でも違いが分かります。


どちらが体に良いかは明らかだと思いますが、
現在、日本で消費されている塩のほとんどは、精製塩。


そして。


まだ、「安くて質の悪い(体にあまり良くなさそうな)塩」と、
「高くて質の良い(体に良さそうな)塩」という区分があった上で、
『うちは家計が苦しいから精製塩を使う』という判断ならいいんですが。


普通は、塩に「精製塩」と「自然塩」があるということを知らずに、
塩といえば「食卓塩(精製塩)」という感じで、
ただ選んでしまっているということが、多いと思います。

精製塩と自然塩には、他にもいろいろな違いがあるのですが、
まぁ、詳しくは本を読んでもらうとして。



さらに。



塩には食用以外の役割も多いのです。

その一つが、冒頭でちょっと触れましたが、洗剤としての役割。

実は、塩というのは、PH10.6にもなる超アルカリ性物質です。

これで食器を洗えば、ツルツルピカピカになり、
当然、洗い残しがあっても健康に害は無し。(塩なんだから)
もちろん、海に流れたところで環境に害もなし。(塩なんだから)

塩で体も洗えるし、髪も洗える。
万能洗剤としての役割も、塩にはあるのです。



身近な、誰にとっても必要な存在ではあるけれど、
その正体のほとんどを我々が知ることのない「塩」。

塩のプロが、塩について余すところなく教えてくれるのが。
本書『塩屋さんが書いた塩の本』。

食卓を、そして日々の生活を、より豊かにするために、
ぜひ知っておいてほしい知識だと思います。





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posted by 加藤のどか at 15:22| 高知 ☀| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月15日

書評:聖書

土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

今まで、いろんな本を紹介してきましたが。

今日ご紹介するのは、誰もが知っているけれど、おそらく読んだことのない本。
そして、思い入れのある人には、すごく思い入れがあるであろう本。


人類史上、最大のベストセラー。


きょうご紹介するのは『聖書』です。



以前、メルマガでチラっと紹介したことがあるのですが。

ときどき(2週間〜1ヵ月に1回、5分くらいだけ)うちにやってくる、
通称「エホバの彼」が置いていった聖書が、うちにあるんです。

もらっておきながら悪いんですが、半年ぐらい、ゲタ箱においてありました。

ちょうど書評で紹介したい本がなかった
ローテーションの谷間ということもあり、聖書の登場と相成りました。

今までマトモに読んだこと、ありませんでしたからね。
早速、目を通してみます。聖書とは、どんな本なのでしょうか。





『初めに神は天と地を創造された。さて、地には形がなく、荒漠としていて、闇が
 水の深みの表にあった。そして、神の活動する力が水の表を行きめぐっていた。
 それから神は言われた、「光が生じるように」。すると光があるようになった。
 そののち神は光を良いとご覧になった。そして神は光と闇との区分を設けられた。
 そして神は光を「昼」と呼ぶことにし、闇のほうを「夜」と呼ばれた。こうして
 夕となり、朝となった。一日目である。次いで神は言われた。「水の間に大空が
 生じ、水と水の間に区分ができるように」。そうして神は大空を造り、大空の下
 に来る水と大空の上方に来る水とを区分してゆかれた。そしてそのようになった。
 そして神は大空を「天」と呼ぶことにされた。こうして夕となり、朝となった。
 二日目である。次いで神は言われた、「天の下の水は一つの場所に集められて乾
 いた陸地が現れるように」。するとそのようになった。そして神は乾いた陸地を
 「地」と呼ぶことにし、水の集まったところを「海」と呼ばれた。さらに神は、
 それを良いとご覧になった。次いで神は言われた、「地は草を、種を結ぶ草木を、
 種が中にある果実をその種類にしたがって産する果実の木を、地の上に生え出さ
 せるように」。するとそのようになった。そして地は草を、その種類にしたがっ
 て種が中にあるものを出すようになった。それから神は、それを良いとご覧にな
 った。こうして夕となり、朝となった。三日目である』




やべぇ、もうついていけねぇ。(゜△ ゜)




あれですよね、天地創造ってやつですよね。何となく知ってるよ。

神様が6日間で世界をつくったから、7日目が休みになって、
それが今の日曜日ってヤツなんですよね。

ご紹介したのは、そのはじめの3日分なんですが。



内容がどうこうというよりも。



読みにくいんですよ。こんなに読みにくい本は初めてだ!

手にとってみないと分からないでしょうけれど。

字が小さい上に、これでもかというくらい漢字に振り仮名がついているから、
もうゴチャゴチャして電話帳みたい。

もうちょっと行間を取るとか、改行するとか、
挿絵を入れるとか、工夫してくれないと、とても読めねぇ。



ページ数を確認してみると、2043ページ。
天地創造の3日目までで、ページの半分しか読んでいません。先が長すぎる。

これの4086倍あるのかよ。
まともに読んでいたら、2週間くらいかかりそうだ。

そして。

書評のために2週間かけて聖書を読むほど、僕はヒマ人ではないのです。




面白いところだけ、ダイジェストで読みたいなぁ。(゜o ゜)




と思っていたら。
巻末に【話し合いのための聖書の話題】というコーナーがあります。

「エホバの彼」からもらったので、エホバの証人用のコーナーなのでしょうが。

「悪」「結婚」「死」などという各テーマについて、
「ここを読めばいいよ」と、いくつか指定されたページが紹介されています。




こりゃイイ! エホバGJ!!!  d(゜▽ ゜)




おすすめページの、目次みたいなものですね。
その名かから、興味をそそられるテーマを探して読んでみることにしましょう。


「世の苦難に責任を持つのはだれか」

「悪魔はこの世の見えない支配者」

「人間は運命を予定されているのではない」

「間違った教えを非難するのは正しい」

「他の宗教と結合することは神の道ではない」


などと、いろんなテーマが並んでいるのですが。
その中で、かなり興味を惹かれるものがありました。



「14万4000人だけが天に行く」


ほうほう。
そのタイトルの下に、副題として4行の文章。


「14万4000人だけが天に行く」

・限られた人数。キリストと共に王となる。
・イエスはその先がけ。他の人々はそれ以後に選ばれた。
・他の大勢の人は地上に住む。
・14万4000人は他の人の持たない特別の地位を得る。



と、あります。



この14万4000人という微妙は数字に、興味をそそられますね。

これが「1億人」だったら、食指が動かない。
同様に「10人」だけでも、食指が動きません。


14万4000人!


この微妙さが、何らかの理由があるっぽくて素敵です。
僕のアンテナにビンビン引っかかります。14万4000人という数字が。
(台東区民が人口17万人なので、台東区より少し少ないくらい)

14万4000人だけが天に行く。
果たして自分は14万4000人の中に入っているのか?


大変、興味を惹かれるテーマです。


天に行く14万4000人には、どんなイイコトがあるのか?
指定されている、「啓示14−1&3」というところを読んでみますと。



『また私が見ると、見よ、子羊がシオンの山に立っており、彼と共に、14万4千
 人の者が、彼の名と父の名をその額に書かれて、立っていた。そして彼らは、み
 座の前および四つの生き物と長老たちの前で、新しい歌であるかのような歌を歌
 っている。地から買い取られた14万4000人の者でなければ、だれもその歌
 を学び取ることができなかった』



意味がわからん。(゜△ ゜)



文章の意味がチンプンカンプンである。

どうやら、これは「特別の地位を得る」ということを指しているらしいのですが。
どうも意味が分かりません。3回くらい読み返したけれど、わからねぇ。



でも、僕の興味は、ただ一つ。

「自分が天に行く14万4000人の中に入っているのかどうか」です。

入っていなければ、その人たちがどんな好待遇であろうが、
僕には関係のない話ですからね。残りの何百億人と楽しく暮らしますよ。

一体、14万4000人は、どういう基準で選ばれるのか。
背の順? 試験の成績? ランダム? お布施の額?

注目の「選ばれる人たち」は「啓示7−4〜8」に書いてあるそうです。

わくわくしながら読んでみると!





『そしてわたしは、証印を押された者たちの数を聞いたが、
 それは14万4千人であり、イスラエルの子らのすべての
 部族の者たちが証印を押された。ユダの部族から1万2千人が証印を押され、
 ルベンの部族から1万2千人、ガドの部族から1万2千人、アシェルの部族から
 1万2千人、ナフタリの部族から1万2千人、マナセの部族から1万2千人、
 レビの部族から1万2千人、イッサカルの部族から1万2千人、
 ゼブルンの部族から1万2千人、ヨセフの部族から1万2千人、
 ベニヤミンの部族から1万2千人が証印を押された』





・・・終わった、終わったよママン。

イスラエル人限定じゃねぇか、これ。

「カトウの部族から1万2千人」の一文が入っていれば、可能性はあったのに。
親戚にいない名前ばっかりだよ。アシェルとかゼブルンとか。聞いたことねぇよ。

日本人で可能性があるのは「真瀬(まなせ)」さんぐらいじゃないでしょうか。
「マナセの部族」から1万2000人も、選ばれるらしいですから。

女優の真瀬樹里さんは、14万4000人の中に入っている可能性があります。
⇒ http://juri-manase.com/




結論。




僕は、天に行く14万4000人には入っていないようです。

読者の中に、ユダまたはルベンまたはガドまたはアシェルまたはナフタリ
またはマナセまたはレビまたはイッサカルまたはゼブルンまたはヨセフ
またはベニヤミンの部族に属する方が、いらっしゃいましたら。

おめでとうございます。



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ラベル:書評
posted by 加藤のどか at 15:15| 高知 ☀| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月08日

ハーブでガンの完全治癒

土曜日は、各種おすすめ本を紹介する書評の日。

きょうご紹介するのは、ハルダ・R・クラーク著『ハーブでガンの完全治癒』。

その名のとおり、ガン治療に関する本です。



本屋に行けば分かりますが、ガンに関する本って、
もう出ていないものは無いんじゃないか、ってくらい各種出版されています。

抗がん剤治療・放射線治療・PET検診からはじまり、
アガリクスやら、サメの肝油やら、漢方薬やら、おまじないやら。

そういう本の、一つです。
と、言ってしまえば身も蓋もないのですが。

この本は、出版元のアメリカでは、ちょっと話題になった本だったのです。



どういう経緯かといいますと。



 著者のクラーク博士というオバチャンが、
 画期的なガンの治療法を思いついたので、本を書いてみた!
 ↓
 その内容といえば、抗がん剤も、放射線も、薬も使わないもの。
 ↓
 しかも、実績をかなりあげている(本人談。僕は知らない)
 ↓
 困ったのはアメリカの医療業界。抗がん剤が売れないと困っちゃうヨ!
 だからあの本は無視しちゃえ。なので、一般の本屋では売られていない。
 ↓
 でもクチコミで広まって、アメリカでは100万部のベストセラー。
 だけど本屋に行くと売ってないという不思議な本。
 ↓
 日本語訳もされて、出版された。
 アメリカ(のアンダーグラウンド)でベストセラーになった本だから
 騒がれてもいいはずだけど、あまり話題にならなかった。
 ↓
 絶版になっちゃって、あまり手に入らない。
 ↓
 いまここ。



という流れ。怪しげなストーリーですね。

こういうB級映画的、サブカル的な話が好きなので、
どんな本じゃろうと思って、買ってみたいんですよ。


あらかじめ、言い訳しておきますと。


僕は医者じゃないし、薬剤師でもないし、
ガンに対して何が効果があるのか無いのかなんて知りません。

クラーク博士の治療が正しいのか知りませんし、
人に自信を持って勧めることも、いたしません。


だけど。


もし僕が、ガンになって、余命半年とか言われたら。
抗がん剤治療もせず、放射線治療もせず、手術もせず。

この本に書いてある方法で、チャレンジしてみようと思っています。
なので、皆さんにもご紹介しようと思います。





クラーク博士の論は、非常に簡単です。
まず、ガンの原因について。文章を抜粋します。

【ガンはすべて、ある寄生虫が引き起こすのです。それは、人体の腸内に
 寄生する吸虫です。そしてもし、この吸虫を駆除できれば、ガンは即座に
 ストップできるのです。ガンになった組織は再び正常な組織に戻ります。
 あなたがガンになるときには、体内にこの寄生虫が必ず存在しているのです】

おうおう、いきなりぶっ飛んでますね、クラーク博士。

ガンは寄生虫により、引き起こされている!

トンデモ本に近い内容と思われるかもしれませんが。
僕は、さもありなん、とも思ってしまいます。

今の世の中、寄生虫というのは、ほぼ人体からいなくなり、
日々の生活で「寄生虫」が話題になることもありませんが。

人類の長い歴史の中では、身体の中に「虫」がいるというのは、
普通のことだったんですよね。(昆虫じゃないよ)

サナダ虫、回虫、ギョウ虫などなど。

繰り返しますが、真偽は知りません。
僕の感想だと「へぇ、そういうこともあるだろうね」ってくらい。

では、クラーク博士は、寄生虫によって引き起こされるガンを、
どう治療すればいいのか。話を進めましょう。


【吸虫は、肝臓が正常に動いている人体の中では、生き残れません。
 吸虫を含む血液が肝臓に届いたときに、卵や、吸虫を殺そうとするからです。
 しかし、体内にプロピルアルコールを持っている人々には、
 ある特別なことが起こります】


要は、ガンを引き起こす寄生虫は、平常時も体内にいるのだけれど、
健康な身体を持つ人だったら、別に悪さをしない。

だけど「プロピルアルコール」を体内に持っている人の中では、
寄生虫が繁殖して、悪さをしてしまうのだ! という話。


「プロピルアルコール」とは何ぞや。
という話は後回しにして。


では、どうやってガンを治療すればよいのか。

クラーク博士は、次の2つのステップにより、
ガンの治療が行われるとしています。



 1.どんな生育期にあろうとも、腸内吸虫をすべて駆除すること

 2.プロピルアルコールを体内に侵入させないこと



まず、1の、腸内吸虫を駆除する方法。
ここで、本の題にもなっている「ハーブ」が登場します。

寄生虫を駆除するために必要なのは、次の3つのハーブです。


【・黒クルミの外殻のチンキ ・ニガヨモギ ・クローブ】


なんだかハリーポッターの世界に迷い込んだような感じですが。

ともかく、そういう話だそうです。

クローブは、料理に詳しい人は知っていますかね。
日本語でいうと「丁子」というスパイスです。
こじゃれたカレー屋なんかは、使っていると思いますよ。
(ま、普通のカレールーにも入っていると思う。少しだけ)

ニガヨモギは、虫下しには有名なハーブ。
あ、ハーブというと、なんだか「バジル」だとか「ローズマリー」とか、
料理を思い浮かべてしまいそうですが、むしろ「西洋漢方薬」みたいな
意味合いで、ここでは捉えてくださいね。

そして問題は、黒クルミの外殻チンキ。
クローブとニガヨモギは、その気になれば、入手できます。
でも、この黒クルミの外殻チンキというのは、まず日本では手に入らない代物。

入手難易度でいえば 黒クルミ>>>>>>>>>>ニガヨモギ>>>クローブ

この黒クルミがどのようなものか、興味があるでしょうが、
それを書き出すと収集がつかなくなると思うので、
ま、それは本を読んでもらうとして。

ともかく、この3つのハーブ(西洋漢方薬)によって、
寄生虫は駆除できるのだそうです。





寄生虫を駆除したのなら、次は、
「プロピルアルコール」が体内に入るのを防ぐこと。

このプロピルアルコールというのは、一般的には、
化粧品の防腐剤として広く利用されているようです。

あと、シャンプー、ヘアスプレー、うがい薬、ムース、シェービングローション、
炭酸飲料、白砂糖、カフェインレスコーヒー、等々の製品に。

化粧品の裏のラベルに「プロパノール」や「イソプロパノール」と書いてあると、
その中には、プロピルアルコールが入っているということだそうです。

ついでに、事故米で話題になった「アフラトキシン」は、
プロピルアルコールを分解する、肝臓の解毒力を弱めるので、
「発がん性がある」ということらしいです。博士曰く。

ともかく、プロピルアルコールを含む可能性のある、
すべてのものを遠ざけること。

すると、5日間で、体内からプロピルアルコールは排出されるそうです。




ま。




言っちゃえば、これだけのことなんです。主張というのは。
もちろん、こんな簡単にではなく、じっくりと説明しているのですが。

要は、ガンの原因は寄生虫だから、その寄生虫と、寄生虫のエサとなる物質を
体内から取り除けば、ガンは治りますよ、という話。

当然、現在のガン研究の主流とは大きくかけ離れた内容です。

だから、僕はこの説が正しいのだ! と、
自信を持って勧めるつもりはありませんし。

正直、何が正しいのかなんて分からないし、どーでもいいんですが。
(それは研究者が解明すればいいし)



先ほども書いたように。もし。



僕がガンに侵され、一患者としての立場になったときに。
今の僕の知識で、どの治療法を選択するかといえば。

アメリカに行って、クラーク博士の研究所で、
黒クルミとニガヨモギとクローブを飲もうと思っています。
(一応、僕は人並みにPET/CTとかのガン知識は持ってるつもりです)
(寄生虫説がメチャメチャ批判されてることも知ってますのでご心配なく)



3人に1人が、ガンにかかる時代。



若い人でも「もし自分がガンになったら、どうするか?」という疑問は、
考えておいて、損は無いと思うんです。だって、3分の1ですからね。

もちろん、ガンなどの病気にならないようにすることが、第一。

でも、もし病気になったらどうするか。
そのときの治療法を、健康なうちから、考えておいてもいいと思うんです。



この本は、あくまで、選択肢の一つとしてのご紹介です。







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ラベル:書評 ハーブ ガン
posted by 加藤のどか at 10:11| 高知 ☁| 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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