2009年05月18日

ガイジンの野菜

vegitables

 
 実家が農家ではない僕のような人間が、
 新たに農業を始めることを「新規就農」といいます。
 
 新規就農者と一口に言っても、いろいろな作物を栽培する人がいます。
 
 果樹園経営をしたり、ハウス野菜農家になったり、稲作農家になったり。
 さまざまな形の「農家」が、あるのですが。
 
 
 
 中でも、新規就農者の一番人気といえば、
 「有機野菜の多品目栽培」じゃないでしょうか。

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 季節ごとの旬の野菜を、何種類も同時につくる形態です。
 
 今の季節であれば、エンドウマメ、キャベツ、アスパラ、小松菜、ミツバ等。
 あれやこれや、いろんな野菜を同時につくるという形の農業ですね。
 
 
 
 一つの野菜だけを作り続けると、
 どうしても「連作障害」というのが出てきます。
 
 同じ畑で、同じ作物を何年も作り続けると、野菜が病気になりやすいのです。
 だからこそ、病気を防ぐための農薬も多く必要になってしまう。
 
 農薬を使わずに、有機無農薬で育てようと思えば、
 連作障害が出ないように、いろんな野菜を栽培したほうがいい。
 
 だから「少量多品目」の野菜栽培、という形態が適しているんですね。
 
 
 
 栽培面においては、いろいろと利点のある「有機無農薬の少量多品目」ですが、
 ひとつ、なかなか解決しづらい欠点があります。
 
 
 それは、売りにくいこと。
 
 
 普通の農家だったら、栽培品目は一つ(多くて数種類)ということが多いです。
 
 キュウリ農家だったら、キュウリを作る。トマト農家だったら、トマトばかり。
 「多量一品目」という形態がほとんどです。
 
 そういう形態ならば、農協にどーんと出荷しちゃえば、終わりですから。
 売るのは楽なんです。いや、売るというより、農協に卸すという形ですね。
 
 
 
 しかし、少量多品目となれば、そうもいきません。
 自分で頑張って売るほか、方法が無いんです。
 
 インターネット直販したり、近くの都市まで宅配したり、
 近所の直売所に置かせてもらったり、そういう販売努力が必要になります。
 
 
 「旬の野菜」をつくっているということは、
 その時期には、同じ野菜が市場に溢れているということでもあります。
 
 だから、なかなか売れない。同じ地域に「有機無農薬」を売りにしている
 農家があれば、そことも競争になってしまう。
 
 とにもかくにも、少量多品目で野菜を栽培できたとしても、
 売るのには大変な労力が必要になってしまうのです。
 
 
 
 なかなか経営が成り立ちにくい、有機無農薬の少量多品目栽培ですが、
 僕は昔から「ここでやれば、飛ぶように売れるんじゃないか」と
 思っている土地があります。
 
 
 
 それは、外国で栽培しちゃうこと。(゜▽ ゜)
 
 
 
 海外在住の日本人向けに、日本野菜を栽培する農家になるんです。
 
 
 海外の市場を覗けば、野菜や果物の種類が、
 日本とはかなり違うことが見てとれると思います。
 
 日本ではお馴染みの、細長いキューリや、千両ナス、大根、長ネギ、
 そういう野菜の姿は、なかなか目にすることがありません。
 
 ゴボウ、ミョウガ、ミツバなどという日本独自の野菜ならば、
 さらに目にする機会は少ないでしょう。
 
 
 でも、海外に住んでいる日本人って、結構多いんですよね。
 
 海外在住の日本人は、外務省の統計によると、
 100万人以上もいるそうです。
 
 「1万人以上の日本人が住む都市」に限っても、
 世界中で数十箇所はあるんじゃないでしょうか。
 
 1万人以上の日本人がいる都市であっても、
 日本人向けの野菜を栽培している農家って、ほとんどいないと思うんですよ。
 
 
 そういう都市の郊外に、数ヘクタールほどの土地を確保して、
 完全に「日本人向け」の食料を栽培する。
 
 水田が可能であれば、コシヒカリを栽培しても良し。
 ゴボウ、ミョウガ、ミツバなどの、海外では手に入らない野菜を栽培したり。
 
 シイタケやナメコなどを、丸太で栽培するのもアリ。
 柿やミカンなんかの果樹を栽培するも、面白そうですね。
 
 また、海外では珍しいであろう「生卵用の卵」なんかも、
 かなり受けるんじゃないでしょうか。
 
 梅干やタクアンなどの漬物を作っても、いいんじゃないかと思います。
 
 
 
 日本では珍しくも何ともない「普通の日本の農家」を、
 そのまま海外に持っていったら、ものすごく独自性のある農家になります。
 
 海外には100万人の日本人が住んでいるそうですが、
 おそらく、100万人の胃袋を満足させるほどの「日本の食材」は、
 海外には存在しないんじゃないでしょうか。
 
 
 ま、僕はまだ日本に住んでいたいから、やりませんけれども。
 
 新規就農の一つの方法として、そんなのもアリだと思います。
 
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【蛇足】
 
 こういう形態の農家、既にシドニーでやっている人がいるみたいです。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090515-00000009-nna-int
 
 この農家さんの敷地は5エーカーだから、約2町(2ヘクタール)ですか。
 やっぱり、そのくらいの広さが適切ですね。
 
 
 また、逆に考えれば、「在日○○人向けの農家」になっても、よろしいかと。
 
 在日ブラジル人が多い地域の農家だったら、
 ブラジル人向けの野菜をつくる農家になれば、面白いと思います。
 
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posted by 加藤のどか at 11:45| 高知 ☔| 農業のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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