2009年04月22日

サリークイーン

インディカ米.jpg
 
 【前回までのあらすじ】
 
 去年の秋の稲作日記。紅朱雀は、はざかけにて乾燥待ち。
 次はJ地区に植えたインディカ米、サリークイーンの話などをばひとつ。
 
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続きを読む前に

  
 まず、サリークイーンがどのような米だか、改めて説明しておきます。
 
 
 世界の米は大きく分けて「ジャポニカ米」と「インディカ米」ってのが
 あるんですが、日本で食べられているのは、99.9%がジャポニカ米。
 
 「コシヒカリ」も「アキタコマチ」も「ササニシキ」も「キララ397」も
 「ヒノヒカリ」も「ミルキークイーン」も「ひとめぼれ」も「はえぬき」も
 すべてジャポニカ米の一種です。
 
 
 
 で、インディカ米ってのは何かっていうと、いつかの米不足のときに
 輸入された「タイ米」なんかに代表される、細長い米ですね。
 
 実は、世界の米の主流は「インディカ米」。
 日本の「ジャポニカ米」ってのは、世界的には少数派なんです。
 
 東南アジアでも、インドでも、アメリカでも、大抵はインディカ米を食べます。
 
 どっちがウマイマズイという話ではなく、全く違う種類の米です。
 「温州みかん」と「オレンジ」のような関係ですね。
 
 
 味噌汁&漬物&鯵の干物というオカズで食べるのであれば、
 こりゃ絶対にジャポニカ米のほうがウマイです。
 
 でも、タイ風やインド風のカレーだとか、パエリアだとか、ピラフだとかに
 するのであれば、インディカ米のほうがウマイと思いますね。
 
 
 
 さて、僕が育てたサリークイーンですが、
 実はこれは純粋なインディカ米ではなく
 インディカ米とジャポニカ米とのハーフなのです。
 
 (でも、サリークイーンはインディカ米の特徴を多く残しているので、
  ジャポニカ米ではなく、インディカ米に分類されるようです)
 
 
 本当は純粋なインディカ米を育てたかったのですが、
 種の入手ルートが分からなかったために、
 仕方なくハーフのサリークイーンを育てることにしたのです。
 
 あ、なんでサリークイーンを育てたかったかというと、
 うまいカレーを食べてみたいから。そのくらいの理由です(マジで)。
 
 
 
 で、普通に田植えをして、普通に育ててみました。
 
 そしたら、普通に米が実りました。 (゜▽ ゜)アハァ
 
 
 
 ベテランの農家さんに言わせれば「全然育ってない」というレベルなのかも
 しれませんが、僕の眼から見れば、とても元気に育ちました。
 
 
 普通の米(ヒノヒカリ)との一番の違いといえば、「匂い」です。
 悪く言えば「匂い」、良く言えば「香り」です。
 
 
 サリークイーンの田んぼに立つと、尋常ならぬ匂いがするんです。
 
 インディカ米は、独特の匂いがあるものですが、まさにその匂いがします。
 田んぼに生えているときから、プンプン匂いを放っているんです。
 
 
 匂いは「記憶」と最も密接に結びついている感覚だといいます。
 
 ある特定の匂いをかいだときに、何年も前の記憶が
 ハッキリと蘇ってくるなんていう経験は、誰しもあると思います。
 
 僕は、サリークイーンの匂いによって、
 その昔に訪れたシンガポールの屋台街の記憶が呼び覚まされました。
 
 
 中華系の屋台街に特徴的な、あの匂い。
 行ったことのある人は、分かってくれると思います。
 
 文章で説明するのは難しいんですが、ポップコーンのような、
 ムワっとするようなバターライスの匂いというか・・・
 
 あの匂い。あれがまさに、インディカ米に特徴的な匂いなんです。
 
 サリークイーンが実った田んぼからは、
 シンガポールの屋台街と同じ匂いが漂っていたんです。
 
 
 
 日本ではあまり馴染みがありませんが、
 米の中には「香り」を楽しむものも、あるのです。
 
 日本でも、我が高知県の中部〜西部(特に四万十川流域)には、
 「香り米」という文化があるんです。
 
 主な香り米の品種は「ヒエリ」だとか「サワカオリ」というもの。
 この米を、普通の米に1割ほど混ぜて炊くと、香りのついた米になるんです。
 
 ※ヒエリ⇒ http://www.ja-town.com/shop/g/g73050199/
 
 
 高知県の香り米の匂いも、インディカ米とほとんど同じです。
 
 いやこれも海原雄山氏に言わせると違う匂いなのかもしれませんが、
 僕に言わせれば(嗅がせれば)同じ匂いといって、差し支えありません。
 
 

 「味」と「香り」というのは、密接に結びついている感覚なんです。
 
 先日、テレビを見ていたら日テレの『世界一受けたい授業』で、
 鼻をつまんだら「ワサビ」と「カラシ」の違いが分からない、
 という実験をやっていましたが、まさにそういうこと。
 
 味覚の何割かは、嗅覚にも頼っているんです。
 味覚と嗅覚の相乗効果によって「味」となっているんです。
 
 
 高知県の香り米(ヒエリとかサワカオリ)は、
 苦手な人は苦手ですが、僕は結構好きなんですよ。
 
 特に、冷えたごはんになったときは、香りがあったほうがウマイ。
 
 好みによるでしょうが、僕の感覚でいえば、
 暖かいごはんのときは、香り米の香りが立ちすぎていて、
 そこまで好きじゃない。
 
 でも冷えたごはんになると落ち着いた香りになって、これは大層ウマイです。
 
 冷えごはんのウマサに定評のあるミルキークイーンに、
 少しの香り米を混ぜたのなんかは、
 最上級の冷やご飯になるんじゃないでしょうか。
 
 
 ま、ともかくそんな匂いただようサリークイーンは、
 何事もなく、放任栽培にて(無農薬)無事に育ってくれました。
 
 たわわに米を実らせたサリークイーンは、
 いよいよ稲刈りを迎えることになったのです。続く。


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posted by 加藤のどか at 12:00| 高知 ☁| 農業のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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