2009年03月08日

フードバンク

vegitables


 
 10年ほど前になりますが、
 愚弟(当時大学生)がコンビニでバイトを始めたんです。
 
 初めてのバイトを終えた我が愚弟は、
 両手にいっぱいの荷物を持って、家に帰ってきました。
 
 それは何かと尋ねると、「廃棄予定の食品をもらってきた」とのこと。


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 お弁当や、おにぎりや、菓子パンや、プリン。
 表示を見てみると、賞味期限が過ぎたわけではありません。
 
 理由を聞けば、賞味期限前であっても、陳列の関係上、
 古い商品はどんどん撤去していくのだそうです。
 
 本来ならば捨てなきゃいけないんですけれど、
 もったいないから、持って帰ってきたとのこと。
 
 僕が、当時食べたいなぁと思いつつも、
 250円という価格に二の足を踏んでいた高級プリンも
 3つくらい、弟の戦利品の中には紛れ込んでいました。
 
 
 GJ! 愚弟! (゜▽ ゜)
 
 
 もう、パーティーですよ。祭りのテンション。
 気分は、七人の侍に出てくる野武士の宴(うたげ)ですよ。
 
 
 焼肉弁当の「焼肉」だけを食べて、ごはんを残すなんていう、
 恐れ多い行為がナチュラルに出来てしまいます。
 
 焼肉弁当だって、5個くらいあるんですから。
 肉だけだって、相当な量があるんです。
 
 
 
 我が愚弟の、ファインプレーです。
 
 
 
 とはいえ。
 
 いくらお祭り気分でも、僕の胃袋はひとつ。
 
 そうそう食べ切れるものでもなく、
 大半は手付かずのまま、冷蔵庫行きと相成りました。
 
 
 さて。野武士の宴に気を良くした、我が愚弟はといえば。
 
 翌日も、翌々日も、コンビニバイトの帰りに略奪品を持ってきます。
 
 
 そして僕は、そろそろ正気に戻りつつあった。
 
 祭りというのは、ごくたまにあるからこそ、楽しいのであって、
 こう毎日、大量のコンビニ弁当が目の前に並べられると、
 見ただけで胃がウップとなってきます。
 
 我が家の冷蔵庫は、3日で満杯。
 
 各種弁当、おにぎり、菓子パン、デザート類で占められて、
 リトルコンビニの様相を呈しています。
 
 代わりに追い出されたドレッシングやケチャップなどが、
 かわいそうに、床に並べられています。
 
 
 結局、コンビニ祭りはわずか3日で急速に沈静化。
 それ以降、愚弟は手ぶらで帰ってくるようになりました。
 
 
 
 コンビニに限らず、スーパーや、食品工場などで、
 「まだ食べられるけれど捨てられる食品」は、大量にあります。
 
 
 例えば。
 
 我が愚弟が持って帰ってきたような、
 賞味期限前に陳列から外してしまう食品。
 
 運送の過程で、パッケージが少しへこんでしまった冷凍食品。
 
 ラベルが少し汚れて、表示がはっきり読めなくなった缶詰。
 
 
 こういった食品が、毎日毎日、そのまま捨てられています。
 
 
 日本中で1年間に廃棄される食品は、年間2000万トン。
 
 日本の人口1億人で割れば、
 1人あたり年間200キロの食品を捨てているということになります。
 
 
 ほとんどの人は、直接に「食べられる食品を捨てる」という行為には
 手をそめていないでしょうけれども、あなたの代わりに、
 コンビニやスーパーや食品工場の従業員が、せっせと捨てております。
 
 平均すると、それが一人あたり200キロにもなるというのです。
 
 
 これは「レストランの食べ残し」とか「野菜くず」の話じゃないですよ。
 
 「箱がへこんで、中身は問題ないような冷凍食品など」が、
 一人あたり、年間200キロ捨てられているということです。
 
 
 このような食品のうち、4分の1は、
 肥料や家畜飼料の原料として再利用されます。
 
 しかし、4分の3は、焼却されるか、ゴミ捨て場に埋められるだけなのです。
 
 
 さて。
 
 
 その一方で、貧困という理由によって、満足に食事をとることができない人は、
 日本中に65万人もいるそうです。
 
 ホームレス、母子家庭、障害者、高齢者、孤児。こういった人々ですね。
 
 アフリカではなく、この現代日本の話ですよ。
 
 現代日本で、今も、65万人もの人が、
 満足な食事にありつけない生活をしているそうです。
 
 
 
 こういった、誰もが「何とかならないのか」と思う状況に対して
 「何とかしてやろう」と自ら立ち上がった方々が、行っている活動があります。
 
 
 それが「フードバンク」。
 
 
 食品を廃棄する、メーカーや、スーパーや、コンビニから、
 「まだ食べられるけれど捨てられる食品」を回収して、
 必要としている方々に再配布するという活動です。
 
 
 この活動のポイントは、企業側にも利益があるということ。
 
 食品メーカーなどから出る「不良品」の食品は、毎日、大量に出ています。
 
 賞味期限の印字ミスや、ラベルの貼り違え、また、
 時期を過ぎた「季節限定食品」なんかが、廃棄されるんです。
 
 こういったものを、企業側は「費用をかけて」捨てていたんですね。
 ゴミを捨てるのにも、お金がかかるんです。
 
 ですから、それよりは、フードバンクに「ただであげる」ほうが、
 企業にとっても利益になる。そういう仕組みがあるんです。
 
 
 フードバンクという活動は、40年ほど前に、アメリカで誕生しました。
 
 日本では2002年に東京で「セカンドハーベストジャパン」という団体が
 活動を開始したのが、実質、最初のフードバンクとされています。
 
 
 日本で最大のフードバンク「セカンドハーベストジャパン」が
 昨年1年間で扱った食品は、800トン。
 
 日本で廃棄される食品は2000万トンですから、
 まだ、ほとんどの食品が、誰に食べられることもなく、
 そのまま捨てられているということです。
 
 
 
 そういえば子供のころ
 「お米一粒には七人の神様がいるから、残したらバチが当たる」
 といわれましたが。
 
 このレベルになると、一体、誰に、どんなバチが当たることになるんですかね。
 
 
 ・セカンドハーベストジャパン
  http://www.secondharvestjapan.org/index.php/jpn_home
 

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posted by 加藤のどか at 11:45| 高知 ☁| 食べ物のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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