2008年12月11日

商品力と販売力

 農作物のパッケージに、アニメ絵のラベルを貼ったところ、売上が急増。
 
 という話が、ありました。
 
 
 秋田県羽後町の「JAうご」では、
 特産の米、アキタコマチのパッケージに、西又葵さんの絵を採用。

 「西又アキタコマチ」は、インターネットのみでの販売にも関わらず、
 例年の何倍もの売上を記録しているとのこと。
 
 JAうご⇒ http://www.ja-ugo.jp/

 
 
 よし、それじゃウチもやってみよう!
 と、素早い行動で追従したのが、同町のいちご組合。
 
 いちごのパッケージに、西又さんの絵を採用。
 これも、飛ぶように売れてゆき、現在は販売を一時休止しているほど。
 
 うご野いちごちゃん⇒ http://www.komachino.com/?pid=9910506
 
 
 
 一部には「本来は、農作物自体の、品質や味で売るべきなのに、
 パッケージで売るのって、どうなのよ?」的な意見もありますが。
 
 
 僕は「大いにアリ」だと思います。
 
 
 というか、パッケージ一つ変えただけで、これだけ売れるんなら。
 
 今までの農協って、本当に、販売努力とかしてきたのか?
 と、思わざるを得ません。
 
 米なんて、誰もが食べるものだから、
 「商品力」の上にアグラをかいて、売る努力をしていなかったんじゃないか。
 
 と、思ってしまいます。(農協の実態なんぞは、知らん)
 
 
 
 「商品力」と「販売力」は、往々にして、反比例します。
 
 
 
 「商品力」があるもの、つまり、誰もが必要とする良いものであれば、
 「販売力」がなくても、ある程度は売れてしまうもの。
 
 農作物なんかは、典型的ですよね。
 
 食べ物なんですから、誰もが必要としています。
 「キャンペーンを行わなかったから、今年は米が売れなかった」
 なんて話は、聞きません。
 
 黙っていても、ある程度は売れてしまうから、
 販売力を高める努力を、怠ってしまいがちです。
 
 
 
 一方。
 
 
 
 「商品力」がないもの、つまり、そんなに必要としない商品であれば、
 「販売力」がないと、売ることは出来ません。
 
 
 
 典型的なのは、テレビショッピングですよね。
 
 ガラクタみたいな商品を、1万円近い価格で、飛ぶように売り捌きます。
 
 「今だけの限定価格!」とか、「さらに、オマケをつけちゃいます!」とか、
 「本当に助かっています」とかいうオバサンの感想(棒読み)とか。
 
 あらゆる販売テクニックを駆使して、売ってきます。
 
 テレビショッピングには、攻撃的な販売力があります。
 
 
 
 一方、守備的な、「待ちの販売力」もあります。
 
 こちらの典型は、駄菓子。
 
 僕が子供のころに流行った「ビックリマンチョコ」なんて、
 だれも「チョコ」には、見向きもしていませんでした。
 
 「ビックリマンシール」が欲しいために、買っていたんです。
 ビックリマンチョコの商品力なんて、無に等しいんです。
 
 事実、通学路には、大量の「シール無しビックリマンチョコ」が
 捨てられたりしていました。(金持ちの子供が、大人買いした残骸)
 
 「シールをつける」という販売テクニックによって、
 誰も必要としない「ウエハースチョコ」を、ヒット商品にしてしまったのです。
 
 
 駄菓子を見てみると、その「商品」自体は、
 とても、好んで買いたくなるようなものでは、ありません。
 
 商品力は、ほとんど無に等しいんです。
 
 が。
 
 そこに、いろんな販売の仕掛けをつくっているのです。
 
 
 
 「コレクション性のあるオマケ」
 (ビックリマン・チョコエッグ・プロ野球チップス等)
 
 「有名キャラクターとのタイアップ」
 (ディズニーキャラクターのイラストがある文具とか)
 
 「ギャンブルのスリル感」
 (当たり付きのアイス・当たりつきのガム・おみくじ飴等)
 
 
 
 などなど、数々の販売テクニックを駆使して、子供の心を奪います。
 
 テレビショッピングが、向こうから迫ってくる「攻めの販売」とすれば、
 駄菓子屋の商品は、こちらの興味を自然とさそう「待ちの販売」です。
 
 
 
 
 
 「魅力的ではない商品」を売らなきゃいけない人は、
 どうやったら売れるかを、必死に考えます。
 
 でも、なまじ「魅力的な商品」を持っている人は、
 売る努力をしないまま、なんで売れないか不思議に思っています。
 
 
 農協では、よく「販売研修」として、他地域の農協を視察したり、
 お偉いコンサルタントの先生に講演してもらったり、
 いろいろな活動をしているようですが。
 
 
 
 こ難しいマーケティング理論などを学ぶよりも。
 
 深夜のテレビショッピングや、街角の駄菓子屋から、
 学べるもののほうが、多いのではないか。
 
 そんな気も、するのです。


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posted by 加藤のどか at 13:41| 高知 晴れ| 農業のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする